夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

「夢だったんだ。
こうやって、好きな人と…。アカリと一緒にお風呂に入りたいって、ずっと思ってた。」

「え///?…そ、そう…なの///?」

一緒にお風呂に入るのが夢。なんて言われて、嬉しくない訳じゃないけど…。どんな反応していいのか分からない。
チラチラとヴァロンの様子を伺うと、きっと照れて真っ赤な私とは違う、嬉そうな表情。
その様子に、モヤモヤする。


きっと…、ヴァロンは慣れてるんだ。
今まで何人の女の人と…したのかな……。

つまらない嫉妬も、醜い感情も言いたくない。
ズキズキ痛む胸を抑えてギュッとヴァロンに抱き付くと、大きな手が私の背中をポンポンッと叩いた。


「心配しなくても、アカリだけだよ。」

「!ッ……。」

心を詠まれた様なヴァロンの言葉に、思わずビクッと身体を揺らして動揺してしまう。

いつまで経っても子供っぽい自分。
夫婦なのに、もう子供もいて、こんなに大切にされてるのに不安になるなんてどうかしてる。
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