夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
「ほ、本当…ですかっ///?!
ぼ、僕の赤ちゃんが…お腹にっ///?」
彼は、嬉しそうに微笑った。
顔を真っ赤にして、瞳を潤ませて、喜んだ。
「あ!じゃあ、そんな服装してちゃ駄目ですよ!これを着てください!」
自分の上着を脱いで、商売の為に薄着の私に羽織らせて…。そのまま抱き締めた。
「…僕、頑張ります。
一生懸命働きますから、産んで下さい!」
……。
訳が、分からなかった。
今、産んで下さい。って、言った?
呆然としている私に、彼は少し離れて微笑った。
「大好きです、アンナさん!
一緒に暮らしましょう!」
そう言った彼は、もう坊やではなかった。
いつもの様な照れた、頼りない表情ではなくて…。男の顔に、なっていた。
私は、おかしくなってしまったのかも知れない。
彼に導かれる様に、頷いてしまった。
……
………。