夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
俺が何も告げずに別れを申し出ても、理由を話しても、きっとアカリは納得しない。
辛い時や苦しい時ほど、泣かずに俺の傍に居てくれるんだ。
……いや。
それ以前に、俺がこんなにも彼女を求めてるのに…。離れられる訳が、ない。
目が、醒める。
俺も信じよう。
最後まで諦めずに、”奇跡”を自らの手で形に出来るように…。
「……。
俺も、絶対にまたアカリを好きになるよ。」
自分の小指を、アカリの小指に絡めて、キュッと固く結んで誓う。
「アカリがどんな風に変わっても、何度も何度も恋をする。
……例え、生まれ変わってもまた好きになる。」
「///っ……。」
俺の言葉に、真っ赤になるアカリ。
昔俺が言った通りに、誰よりも良い女になっていく彼女の傍に…。ずっと居たい。
全てを失くしても、アカリだけは最期まで離したくない。
その強い想いが、どうか…。
俺の”奇跡”に変わりますように…。