夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

【ヴァロンの家】

「おやすみ、ヒナちゃん。」

ヴァロンさん達から留守番とヒナタちゃんの世話を任された日の夕食後。
ベビーベッドで眠るヒナタちゃんに声をかけて私がダイニングキッチンに戻ると、一緒に今日留守を預かってくれているレナさんとレイさんが食卓の後片付けをしてくれていた。


「あ、すみません！私も手伝います。」

「あ〜、いいんですよ！
ユイさん、ヒナタちゃんの面倒ずっとみてくれていてお疲れでしょう？」

「そうですよ。
赤ちゃんの世話、ボク等不慣れだから任せっきりですみません。
食器くらい洗えますから、ユイさんは座ってて下さい。」

そう言いながら腰をかけるよう椅子を引いてすすめてくれた二人にお礼を言うと、私は座って洗い場の方を見つめる。

双子の姉弟のレナさんとレイさんはとっても仲良し。
時々言い合いをしているところを見るけど、そんな事もずっと一人っ子だった私には羨ましい姿だった。