夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

けど、その会社とヴァロンさんの関係を深く知らない私にとっては事の重大さが全く理解出来なくて…。


「…でも、だからってヴァロンさんには何の関係もない。…ですよね？
だって、依頼人の依頼を叶えた後の事まで責任を負わされる事はないでしょう？」

自分なりの意見を口にすると、二人は頷いてくれたが、複雑な表情を浮かべていた。


「…普通は、何の問題もありません。」

「ただ…。
このアラン様の会社、って事がちょっとだけやっかいなんですよ。」

「……え？」

二人はそれ以上、深く語らなかった。
”ま、ボク等が何とかするんで大丈夫です！”って最終的にまとめられてしまって…。

……。

私は、何の為にここに来たんだろう？と、思った。
今のままでは何も出来ない。
ただ、ヴァロンさんの傍に居たいから押しかけただけの女になってしまう。

私に出来る事は何かないのか…。
私は自分のこれからについて、考えた。

……
………。