夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
自分の都合や考えを優先して、アカリの為だと思いながらも…。結局は全部俺自身の為。
生きる事を諦めない。
最期まで立派で在りたいと願いながら…。
俺は心のどこかで諦めて、身辺整理して、怯えていた。
情けなくて、格好悪くて、最低だ。
”ギル!みんなの前で誓う!
俺は絶対にアカリを離さねぇ!
俺の一生をかけて守り続けると誓う!
…だから、安心して見てろよなーッ!!”…。
あの日、結婚式で誓った約束。
大切な約束、破ったらさすがのギルでも”娘の父”の顔で怒るんだろうな。
「!…あっ!流れ星!」
「!…えっ?」
アカリの叫び声に、考え事をしていた俺が星空を見上げると…。
俺達の視線の先に、光輝く線が確かに流れていた。
「……。見れた。
見れたね!一緒に見れた〜!」
最初は呆然としていたアカリが、今にも飛び上がりそうな勢いではしゃぐ。