クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!~夏は別れの危機?!~


「ちょっとお兄ちゃんっ!勝手なこと言わないでよ。きっと、こうちゃんが付いて行ってくれるって言えばみんな喜ぶよ」


「沙良…」


「高校最後の夏休みなんだよ?絶対楽しい思い出作りたいよ。諦めてたけどこうちゃんのおかげで今すっごく嬉しいもん」



私は必死にお兄ちゃんに訴える。



「…でも」


「冬李、沙良はもう小学生じゃないぞ?」


腕組みしたこうちゃんが少し呆れた顔でお兄ちゃんを見る。



「…うるせーよ、」


「心配するのもわかるけど、俺これでも教師だし、少し信用してもいいと思うんだけど」



「……」


お兄ちゃんが私を心配してくれるのはありがたいけど、こうちゃんが言うように私はもう高校生だ。


今回くらい…。



「…わかった。でも、沙良に何かあったらまじで許さねーから。黒川くんに毎日近況報告してもらうし」


お兄ちゃんはそう言うと、ちょっぴり寂しそうな顔をして私の頭をくしゃくしゃっとすると、部屋を後にした。



< 26 / 70 >

この作品をシェア

pagetop