クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!~夏は別れの危機?!~
───ガタッ
黒川くんが椅子から立ち上がった。
「あれ、黒川くん食べないの?」
「食欲ない。こいつの顔見ながら食べてるとか無理」
「え…そこまで言わなくても。ごめんね、こうちゃん。黒川くん普段はこんなに…」
私は2人に仲良くしてほしいのに。
「なんで、沙良が謝るの」
「えっ、それは…」
いつになく黒川くんが険しい顔でこちらを見ていてなんだか怖い。
「まぁまぁまぁー!仲良くしようべ!おい南夏!藤枝のおかげで沙良ちゃんとウッミにこれたんだぞ?!それもお泊まり!ちょっとは感謝───」
「別に俺は頼んでねー。こいつなんかいなくたって…」
「ちょ、黒川くんっ!」
「いいよ、沙良。あんな捻くれやほっときな」
「…っ、」
私は楓ちゃんに黒川くんを追いかけるのを止められて、渋々席に座った。
黒川くん…どうして…。