クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!~夏は別れの危機?!~
嘘でしょ…。
「…沙良、わざわざ俺に見せに来てくれたの?」
目の前には、上半身裸でこちらを見てるこうちゃんがいた。
いやいやいやいやいや!!
美蘭ちゃん?!
話違うよ!!!
黒川くんはどこ?!
「いや、あの、間違えちゃった!違うの…これはその───」
「違くないよ」
「…へっ、」
こうちゃんは、私の右手を軽く捕まえると、グッと顔を近づけて来た。
な、なにこれっ!!
「だって俺、さっき言ったもん。沙良の水着姿みたいって、だから来てくれたんでしょ?」
いや、言われたけどっ!!
だけどそうじゃなくてっ!!
「いや、違うの。黒川くん呼びに…」
「この格好で?」
「…う、うん。一緒に海に…入りたくて」
「…っ、、」
へ?
こうちゃん?
こうちゃんは突然手を離すと、離したその手で自分の顔を覆って私からその顔を背けた。
「…こうちゃん?」
「こりゃ怒るよな…」
「…へ?」
こうちゃんが何か言ったけど、よく聞こえなかった。
「いや、なんでもない。とっても似合ってるよ、沙良。だけど、チャックは閉めた方がいいと思うよ、沙良、昔からすぐ風邪引くじゃん。念のために」
「へっ、」
こうちゃんがパーカーのチャックに手をかけて、私の着てる水着が綺麗に隠れた瞬間。
「何してんの」
っ?!