クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!~夏は別れの危機?!~
大好きな声がする方を振り返れば、そこにさっきよりも数倍怒った顔をした黒川くんが立っていた。
「…あ!黒川くん!あのね!」
「…沙良、その格好…」
黒川くんは、私の水着姿に気づくと驚いた顔をしてこっちをみた。
すっごく恥ずかしいけど…だけど…。
これで黒川くんが喜んでくれるなら…。
「…じゃあ、先生はまた泳いでくるね〜」
こうちゃんはそういうと、スタスタと階段を降りた。
シーンと静かになる。
あ、早く言わなきゃ!!
「あのね、黒川くんっ!」
「沙良ちょっと」
「へっ、!」
黒川くんは私の腕を捕まえると、グイッと引っ張ってから、部屋の中へ入っていった。
「く、黒川くん?!」
「……」
き、聞こえてないの?
黒川くんの力があんまり強くて、気づけば、私は流れるようにベッドの上に座っていた。