クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!~夏は別れの危機?!~
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「黒川くん」
夕飯を食べ終えて、一人別荘の外に出て砂浜で涼んでいると、女の声が俺の名前を呼ぶのが聞こえた。
「水田」
そこには薄手のパーカーを着た音楽の彼女で沙良の友達である水田が立っていた。
「みんなでババ抜きしようだってさ、藤枝先生が」
「……」
「しない?」
「あぁ」
「そっか」
そう答えた水田はさっさと別荘へと帰っていくかと思ったらまだ立ってたそこから動かない。
「本当、黒川くんってわかりやすいよね」
「なにが…」
「隣いい?」
「…あぁ」
まさか、水田が俺の隣に座るなんて思ってなかったから少し驚く。
こうやって、完全に2人きりで水田としゃべるのは初めてかもな。