【完】DROP(ドロップ)
そう言って立ち上がり、リビングのドアへと向かったあたしの耳に
――ドンッ
と大きな音が聞こえた。
その音に驚いて振り返ると、圭矢がベットから落ちていて、その上にはシーツが被さっていた。
「圭矢、どうしたの!?」
そのまま駆け寄ると、少し恥ずかしそうな顔。
「大丈夫? ケガしてない?」
明日だって撮影があるのに!
ケガなんてしてたら大変だよ。
「……大丈夫、かな?」
苦笑いを見せる圭矢。
「何したら、ベットから落ちたの?」
そんなに高くないベットから落ちるなんて。
シーツに足でも絡まったのかなぁ?