【完】DROP(ドロップ)
「松本ー……」
気弱に叫びながら、自分の部屋の様に入った松本の部屋。
「わっ! 巧!?」
「えっ。あ、やだっ」
……。
おさかんな事で。
松本の予定も聞かず来た俺も悪い。
ノックもせずに部屋に入った俺も悪い。
だけど1番悪いのは、
『勝手に入りなー』
つった、お前の母ちゃんだろっ。
ちょうど部屋では、松本が彼女となった菜摘さんとキスしている最中だった。
真っ赤な顔をして恥ずかしがる2人は、たまに顔を見合わせてはハニ噛んだ笑みを零す。
勘弁して欲しい。
俺はそれどころじゃないっつーの。