【完】DROP(ドロップ)
「圭矢君だよ!」
とびきりの笑顔であたしに言った菜摘に“?”がいっぱいのあたし。
「これ!」
さっきから何度も指差す雑誌の1ページ。
“あなたの周りのイケメンをモデルにしよう☆”
「はぁ!?」
「これに、圭矢君の写真を送るんだよ!」
はい~!?
突然、何を思いついたかと思えば……。
「勝手にそんな事、出来るわけないでしょ? それに圭矢君ってそんなイメージじゃ……」
「みて! 自薦他薦は問いませんって書いてるでしょ!」
応募資格のところには、菜摘の言う通り
“自薦他薦は問いません”
と書かれていた。
だけどねぇ。
さすがに勝手は駄目でしょ。
それに、圭矢君はモデルってイメージじゃないし。
かっこいいし、こんなのに応募すれば絶対1位になれるとは、思うけどね?