【完】DROP(ドロップ)
第4話【涙…最後の賭け】
「圭矢ー好き」
「はっあー」
気付けば、年も明け。
圭矢君だった呼び名は、勝手に圭矢になり。
告白も何度目かすらわからない。
今日もめげずに告白をしてみる、あたし。
その告白を
『またか』
そんな顔をしてたっぷり溜めてから、つく大きなわざとらしい溜息。
「……雫」
「はいっ♪」
「俺、誰とも付き合う気ないって言ってるよね?」
そう。
圭矢から言われる言葉は、こればっかり。
誰とも付き合う気がないって、範囲広すぎだよ。
他の女の子が告白して来ても同じなんだろうけど、その中にあたしも入るから微妙なところ。
「でも気が変わっちゃうかもしれないしね?」
もし、そのタイミングで他の女の子が告白してきたら……ねぇ。