【完】DROP(ドロップ)
「……早かったね」
「あー……うん」
苦笑いのあたしは、やっぱり下を向くしか出来ない。
「ごめん、まだ寝てるって思わなくて」
ううん、その意味を込めて顔をあげて大きく顔を横へと振った。
だって、まだ9時だもんね。
そりゃ、高校生が寝てる時間ではないよねぇ。
「あ! どうだった、撮影」
パジャマの話題だけは避けたくて、聞いた言葉に圭矢が頭をかく。
少し考えた圭矢は、
「雫って俺がモデルとかしたら、どう思うの?」
え。
圭矢がモデル?
そりゃ、かっこいいし“圭矢がモデル”似合ってるって思うよ。
だけど……。