【完】DROP(ドロップ)


雫の家の下について、電話したら慌てて出てきてくれる雫が嬉しかった。

パジャマ姿を恥ずかしがってるのとか、髪を手櫛で直す姿とか。



そんな姿を見ると雫は、俺の事が好きなんだって安心出来るんだ。



そうして気付かないうちに、俺の心の中で思っていた事は言葉になっていて。



それに気付いた時、



「頑張ってね、圭矢」



そう笑って言ってくれている雫が居たんだ。



「モデル、頑張ってね! あたしファン1号ね!」



すっごく可愛い笑顔で、自信満々に言うから。



「……いいの、雫?」



そう聞いたのに。













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