ハロウ、ハロウ



「…………っ!」


悪夢の末に目を醒ますと、何時も見慣れた、部屋の天井が目に入った。

私は起き上がり、辺りを見回した。

何時も見慣れた部屋。
私の部屋。


夢の中では、あの子を殺した小学生の私。
雨の中。
石を投げて。


怖かった。
死体が目の前にあったことが怖かった。
だから、皆で逃げた。
皆秘密にした。
私が投げた石が頭に当たって…………



皆、秘密にした。






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