ハロウ、ハロウ
「ぃやぁぁあっっ!」
耳元で百合子の声がして、私は悲鳴を上げ、耳を両手で塞いでその場にしゃがみこんだ。
「ぃやぁぁあっ、じゃないよ。――――お姉ちゃん、どうしたの?」
「え?」
百合子?
「なんで………?今、部屋で………」
「部屋?わたしの?」
百合子は不思議そうに首を傾げながら、自室のドアを開けた。
「なんにもないじゃん」
「あれ………?」
其処には何時もの、私の部屋より整頓された百合子の部屋の光景が在った。
「変なお姉ちゃん。―――わたし、学校行くんだけど、もういい?」
「ああ、うん、いいよ。ゴメン」
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