理不尽
あれから3日がたった。
その3日間に見舞いに来た人はいない。
部屋にいた男の子も移動してしまったのかずっと1人きりで過ごしていた。
そろそろ何もすることがなくなって
病院の中庭を散歩してみる。
車椅子を動かすのも初日ほど辛くはなくなった。
「鬼ごっこしよーよー」
「かけっこしようよー」
「やっぱり、かくれんぼしよー」
そんな声が児童病棟から聞こえてくる。
彼らは何か病気があってここにいる。
それは分かるのに
湧き上がる「羨ましい」という気持ち。
私もあんな風に遊びたいな。
私も自由に歩き回りたいな。
車椅子じゃあ入れない狭いところに入ってみたり
木に登ってみたり。