理不尽
私はもう車椅子テニスを辞めようかと思った。心が折れそうだったから。

もう楽しんで続けられる自信がなかったから。


ふと、パンフレットを見つけた。晴樹くんが、彼が、必死に探してくれたパンフレットを。

不意に涙が溢れた。


限界だった。
申し訳ないけれど、とてもじゃない。心がそう叫んでいた。
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