お姫様は男装騎士
「隣国には貴方の許嫁がいらっしゃるのよ。

貴女には自分の目で確かめて欲しいの。

だから隣国の騎士になってもらうのよ。

もし、

その許嫁とは違う人を好きになってしまったのなら、

その人と結婚をしてちょうだい。

許嫁の人をそのまま好きになったのなら、

その人と結婚しなさい。

まぁ、

自由...てことかしらね」


「お母様、それでは何の意味もないのでは?」


「...。その歳で好きな人が出来ないことを心配してよ?」

「と、歳は関係ありません!!」

「もう、少しは『恋』について興味・関心を持ちなさい!!」


「いえ、私などには恋など関係ありません」


「いいえ、関係あります!!一生貴女は独身のままで居たいの?」


「それは嫌です!!」


「なら、隣国で恋を探しなさい」

「し、しかし、
騎士になるには男装をしなければ...」



と私は話をそらした。


「それなら大丈夫よ。貴女は時々してるでしょ?」


「な、何故それを...!?」


「ふふふ。私が知らないと思いで?」



とお母様はドヤ顔をしながら言った。



私は諦めて、


「わかりました。
お母様、許嫁の方は何と言うお名前ですか?」


と聞いてみると、


「それは...昔の記憶から探してちょうだい。」


とお母様は言った。


「昔の記憶...。」



と私は悩み始めた。
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