お姫様は男装騎士

部屋に入ってからすぐにトランクケースを探しだし、
その中に必要な服や日用品などを入れた。


荷物をまとめ終わり、休憩をしていた。


｢ふぅ〜、
明日から騎士として隣国に行くのか〜。
ん?騎士?
騎士って、入隊試験があるはずだよね…。
よし、聞きに行こう！｣


と私は再びさっき来た道を戻った。


扉の前に来てノックをしてから、


｢失礼します｣


と中に入り、


｢お母様、
お聞きしたいことがあるのですが、
よろしいでしょうか？｣


と尋ねる。


｢えぇ、どうしたの？｣


とお母様は首を傾げながら言う。


伯父様の姿はどこにもなかった。


｢隣国には騎士として向かうのですよね？｣


｢えぇ、そうよ？｣


とお母様はキョトンとした顔で言う。


｢それならば、
入隊試験はございますよね？｣


｢さすがはアリス！
よく分かりましたね｣


｢いいえ、普通に分かりますよね？｣


お母様…大丈夫かな?


｢そうね。
その入隊試験を受けてもらうわ｣


｢ですよね。
入隊試験に受かるかは分かりませんが、
頑張りますよ。｣


｢えぇ、期待してますね｣


すると、


｢奥様、姫様、お食事の準備が整いました｣


とメイドのリーが私達を呼びに来た。


｢ありがとう、リー。
今、行くわ｣


と私が言うと、


｢さっ、行きましょうか｣


とお母様も言い、私の先を歩いて行く。


部屋から出て食事の間へ向かう。