お稲荷様のお呼びです!


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ラッキーアイテムの黄色のハンカチを鞄に入れて、学校へと向かう。


いつもなら徒歩で通う距離だけど、バスを使った方がいいとおばあちゃんに言われて素直にバスを使う。


今朝のニュースがあったからか、和やかな空気の場所がピリピリとした空気に包まれていた。


警察の姿もチラホラと見えて、きゅっと胸を握った。


……妖のせいでこんなことになるなんて。


思いもよらないこの事件にどうしても胸が痛い。


しかも、もしかしたら自分のせいなのかもしれないと思うと苦しくなる。


巫女の力というものがよく分からないけど、でもそれが何かを連れてきてしまったとしたら。


それは全て私の責任になる。


でも、力の使い方も何も分からないのに私に何か出来っ子ない。


どうにかできるものならとっくにしてるのに。


重たいため息をついて学校前の道の歩道を歩く。




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