お稲荷様のお呼びです!
もしかしたら……まだこの学校にいる可能性もなくはないってことよね。
昨日みたいなことがあったら――
「千代」
急に後ろぽんっと肩を叩かれて短い悲鳴を上げる。
構えて後ろを振り返ると、変なものを見る目で私を見ていたのはひーちゃんだった。
ほっと胸を撫で下ろし、ひーちゃんの横へと移動する。
「おはよう、ひーちゃん」
「おはよう。また何かあったの?」
「今日占い最下位だったの」
「あ、そう」
なんだそんな事かと言うように、興味をなくしたひーちゃんにひとまずほっとする。
妖がいてね、この近くにいるかもなんだよ!!
なんて口が裂けても言えない。