ワケありルームシェア
「で、いくだろ?弓景眞白先輩のところに。」
「もちろん!」
哀川さんは行くしか選択肢がないかのように即答する。まぁ、もちろん行くと思ってたけど、こうなると必然的に……。
「螢も来いよ。」
「チッ。………強制だろ、どうせ。」
「おう。」
そして、3人で弓景先輩の所へ向かう。
澄が見たところは学校の近く。
今はいるかわからないけど、哀川さんはそんなことお構い無し。
弓景先輩は一体なんでこんな所にいるのだろうか。澄曰く、もうすぐ亡くなってしまうらしいのに。
また澄の嘘か?
「あっれ、いない。」
「眞白先輩、もうどこか行っちやったのかな……。」
「澄、どうせどこに行ったか検討がつくんでしょ。」
「まぁな、俺がどれだけ必死になって動向を探ってたか知らないだろ。」
「知りたくもないね。」
「ま、澄君!どこに行ったかわかる?」
「前までも結構ここら辺に来てたみたいで、そこからの行先は………。」
そういっておもむろに地図アプリを開く。
画面にはたくさんのマーク。
「ねぇ、まさか……。」
「ん?全部弓景先輩の行先だぜ?」
「…………暇人なの?」
「お金もらうからには一生懸命やらないとな。」
全くもって理解できない。
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