ワケありルームシェア
家に帰って昼食をとる。
「ひ、緋山君。足、大丈夫?ごめんね、無理させちゃって。」
「何も言わなかった螢が悪いから気にすんなって。」
「別に僕が言わなかったのが悪いし。前よりかは平気だと思ったけど。」
「足怪我してるの?」
「いや、別にそんな大事じゃないし。」
「昔、怪我してそれが治ってないんだぜ。」
「大丈夫なの!?」
澄はまたペラペラとなんでも話して。
「もう大丈夫だから。ほら、片付けないと。澄は僕が見張ってるから。」
「ちぇー、澪月の部屋を覗こうと思ったのに。」
「ん?部屋くらいならいくらでもい、」
「ダメだから。早く行って。」
「う、うん!」
そして、哀川さんが洗い物へ向かう。

「澪月って螢のなのか?」
「違うけど。君が部屋入ったら危険でしかないから。」
「酷いな。………まだ足治ってなかったんだな。」
「どうせ気づいてたでしょ。」
「まぁな。俺にわからないことなんてないから。」
「へぇ。」
昔からそうだ。澄はなんでも知っていた。
「あっ!聞いてくれよ、螢!面白いオカルト話聞いてさ!」
噂話、特にオカルトや個人情報についての話が好きで。
「まぁ、それは他人の作った架空の話だけどな。代わりに信憑性が増すように付け加えてきた。」
噂に信憑性があるのかを調べたり、流れている噂をより信憑性が増すように付け加えたり。
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