ワケありルームシェア
「俺、どちらかと言うと従ってほしいタイプだからな。従わされるのは性に合わねぇ。」
ギリッと苦虫を噛み潰したような顔をする。
まぁ、澄が下手に回っているのはお金関係のところでしか見たことがない。
「あら、奇遇ね。私も屈服させたいタイプなの。」
するとどこからか雨宮さんが登場した。
「ことちゃん!いつここに来たの!?」
「澪月ちゃんがいるところに私はいるよ?」
「哀川さんと澄の扱いの差が凄いね。」

「采華、俺が絶対勝つからな。」
「勝てるわけないでしょう。私を誰だと思ってるの。」
「ハハハハハ。」
「フフフフフ。」
奇妙な笑いが教室に響く。クラスメイト達はみんな部活に行ったから余計に。

「じゃあ、澄。帰って。」
「結局教えてくんないのかよ。」
「教えるわけないでしょ。じゃあ、哀川さん。行くよ。」
「澪月ちゃん、じゃあね。」
「うん!またね!」
そして、教室にふたりを残し応接室へ向かう。

「哀川さん、弓景先輩のこと調べられなかったね。」
「まぁ……………。でも、ことちゃんがね、知ってること話してくれたよ。ことちゃんと眞白先輩は友達らしいから。」
「へぇ。」
雨宮さんがそんな重要な情報を握ってるなんて思ってなかった。
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