ワケありルームシェア
澪月side
握手をして、準備を終わらせて、火の始末をして。
落書きのことを気にしてくれたのか、緋山君は先にいいよ、と言ってくれた。
「じゃあ、行ってきます。」
「ん、気をつけて。」
そして家から出る。
ゆっくり自分の手を見る。
_______________人に触れた。
あの日以来、触ったことがなかった手。
急に触られることはあったけど、自分から触ったのは初めてだった。
すごく緊張した。
だけど、人の体温は思ったより高くて、暖かくて、無機物とは全然違った。
人は思ったより、怖くないみたい。
“頑張れ。”
緋山君のこの一言だけだけど。
たったの4文字だけだけど。
「なんか、頑張れそう。」
明日がなんだか楽しみだなぁ。
握手をして、準備を終わらせて、火の始末をして。
落書きのことを気にしてくれたのか、緋山君は先にいいよ、と言ってくれた。
「じゃあ、行ってきます。」
「ん、気をつけて。」
そして家から出る。
ゆっくり自分の手を見る。
_______________人に触れた。
あの日以来、触ったことがなかった手。
急に触られることはあったけど、自分から触ったのは初めてだった。
すごく緊張した。
だけど、人の体温は思ったより高くて、暖かくて、無機物とは全然違った。
人は思ったより、怖くないみたい。
“頑張れ。”
緋山君のこの一言だけだけど。
たったの4文字だけだけど。
「なんか、頑張れそう。」
明日がなんだか楽しみだなぁ。