ワケありルームシェア
時間が経つにつれ、クラスの人口密度が高くなる。
それにより、顔が上げられない。
人と目を合わせられない。

_______________カタッ。

「………はよ。」
「あ、緋山君。おはよう。」
一度おはようと言った人におはようっていうの、なんか違和感があるなぁ。
「ねぇ、哀川さん、」
「どうしたの?」
「今日、」
運の悪いことに先生が入ってきてしまった。
「まぁいいや、哀川さん。また後で言う。」
「う、うん。」

「はい!静かにしろよー!」
先生が入ってくる。
私たちの先生、加藤唯先生は黒板のことを知ってる。
見かけたら止めてくれるいい先生だ。
見た目も綺麗で、未だに独身なのが不思議なくらい。
だけど………。
「おい!そこ、立ってんじゃねぇぞ!」
言葉遣いが悪くて、男っぽいのがたまにキズらしい。
私はかっこいいと思うけどなぁ。

そして、また長い学校生活が始まった。
< 62 / 175 >

この作品をシェア

pagetop