ワケありルームシェア
「あ、緋山君。」
「何、急がな………。分かった。」
こんな時にやるのもどうかと思ったけど、途中で辞めるのは好きじゃないんだ。
「ごめんね、いつも。」
「手をのせるだけでしょ。」
そういって時間が無いなか、握手してくれる緋山君。
「まだ慣れない?」
「……でも前よりは慣れてきた。」
「そう。」
3回目だけどまだ完全には慣れない。
でも、これは大きな進歩だと思う。
「ひ、緋山君!あと時間が少ししかないよ!」
「知ってる。」
「わ、私は知るの遅いから遅れちゃうから、先に行ってもいいよ。」
そう。私は学年内でも自慢できるほど運動ができない。
50m走でも9秒台なんて夢のまた夢だ。
「僕も走りたくないし。急げば間に合うでしょ。」
「……そうだね。」
「ほら、さっさと行くよ。」
「あ、待って!」
緋山君がマンションから出る。
いつもより遅い時間だから、普段すれ違わない人とも出会う。
なんか新鮮ですごく楽しい。
だけど、凄く嫌な予感がこの時していたんだ。
「何、急がな………。分かった。」
こんな時にやるのもどうかと思ったけど、途中で辞めるのは好きじゃないんだ。
「ごめんね、いつも。」
「手をのせるだけでしょ。」
そういって時間が無いなか、握手してくれる緋山君。
「まだ慣れない?」
「……でも前よりは慣れてきた。」
「そう。」
3回目だけどまだ完全には慣れない。
でも、これは大きな進歩だと思う。
「ひ、緋山君!あと時間が少ししかないよ!」
「知ってる。」
「わ、私は知るの遅いから遅れちゃうから、先に行ってもいいよ。」
そう。私は学年内でも自慢できるほど運動ができない。
50m走でも9秒台なんて夢のまた夢だ。
「僕も走りたくないし。急げば間に合うでしょ。」
「……そうだね。」
「ほら、さっさと行くよ。」
「あ、待って!」
緋山君がマンションから出る。
いつもより遅い時間だから、普段すれ違わない人とも出会う。
なんか新鮮ですごく楽しい。
だけど、凄く嫌な予感がこの時していたんだ。