無気力王子とじれ甘同居。
お眠な松下くん
「おい、松下〜起きろ〜」
今日も、いつものように注意される1番後ろの窓側の席に座る彼は、先生に声をかけられてもピクリとも動かない。
私の席からは、彼の横髪や右腕がクラスメイトの間からチラッと見える程度。
ほんっと、いつもよく寝るな〜。
学校であんな風に寝られるなんて、私には考えられない。
人目を気にしたり、雑音が気になって絶対に寝られないって。
窓の外から吹く風で松下くんのサラサラした髪が少しだけなびく。
初めはよく厳しく注意していた先生たちも、今ではまるで挨拶のように声をかけるだけになった。
もうめんどくさいんだろうな、先生たちも。
私は、彼から目線を外してから、ノートを取るのを再開した。
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