無気力王子とじれ甘同居。








「今日は奢ってやる」


「えっ!えー!!ここ、私がずっと行きたいって言ってたクレープ屋さんじゃん!」


街の1番大きいモールの中に入ると、大貴が1番行列ができてるそこを指差した。



「なんで?!大貴クレープ苦手じゃなかった?!っていうか奢ってくれるって何!どういう風の吹きまわし?!」


嬉しさとはてなマークいっぱいで私は前のめりで大貴に質問攻めする。


「いいじゃん別に。たまには」


「え〜大貴がそんなに優しいなんて、なんか怪しい〜」


「俺いつも優しいって」


ドヤ顔でそういう大貴。



絶対おかしいって…。


「クーポンもらったの。姉貴から。祐実のこと連れてってやれって」

「真子さんが?!」


森川 真子さんは大貴のお姉さん。
小さい頃からよくしてもらってたんだ。


なるほど…。
そういうことか…。
真子なら、私を連れてってあげなってしつこく言いそうだ。


「うぉー!さっすが真子さん!いやーおかしいと思ったんだよ、大貴がクレープ屋さんなんてさ〜」



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