無気力王子とじれ甘同居。
「まぁ、許してやってもいいよ」
「?」
「付き合ってくれるなら」
っ?!?!
「はっ?!」
「だから、付き合ってくれるなら許すって言ってんの」
突然の告白に私の頭は途端に真っ白になる。
付き合う?!
へ?!
私と大貴が?!
「…いや、えっとあの、その…」
パニクる私をよそに、大貴はいたって冷静。
「バーカ」
「ひぇ?」
私の両頬は大貴の親指と中指、人差し指に挟まれる。
「俺の買い物に付き合うってこと。クレープはその埋め合わせでもある」
ん?????
「何期待してんだよ」
目の前の大貴は私の頬を挟んだまま、意地悪な笑みで笑っていた。
は、はず!!!
恥ずかしい!!!
私ったら何を勝手な思い込みを!!!
当たり前じゃん!
大貴が私と付き合うなんてありえないっていうのに!!!
あー恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!
私は、頬を挟んでた大貴の手を振り払って、顔を隠すように後ろを向く。
穴があったら入りたい。
っていうか穴掘って入りたい。