無気力王子とじれ甘同居。
「あっま…!」
あぁ、やっぱり…。
大貴は口に入れてすぐにそう言った。
ずっと苦手だったものが急に美味しく感じるわけないよね。
「もったいないね〜この美味しさがわかんないなんて…」
「は?まずいって一言も言ってねーじゃん」
そういう大貴の髪からほんの少し見えた耳が若干赤くなってるように見えたのは気のせいだろうか。
大貴、風邪でも引いたか?
それとも日焼け?
「すげー上手いよ…だって」
「…?」
大貴はそのあと何か言いたそうだったけど、『なんでもない』と言ってから目をそらして『さっさと食べろ』とぶっきらぼうに言った。
なに今の…。
なんか…大貴…
顔真っ赤じゃん。