無気力王子とじれ甘同居。


「工事が終わるまでよろしく」


「あ、はい…」



はいって何よ、はいって。


あんなこと言われて、ムカついて感情的になって「いいよ」と言ってしまったことにもうすでに後悔しつつある。



だけど、目の前の松下くんを見ていると、なんだかやっぱりあんまり逆らえなくて。



調子狂うな……。



「で、俺はどこで寝ればいいの?」


「あ、えっと私の隣の部屋」


この部屋に入る前、もともと入るはずだった1LDKの部屋が手違いで別の人が住んじゃって


申し訳ないということで、2LDKの別の部屋(今の部屋)に代わりに住むことになって家賃は少し安め。


そう言えば、春子さんのおっちょこちょいはあの時から始まってるな…。



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