無気力王子とじれ甘同居。
「祐実のこれ、なに?」
っ?!
あいちゃんは、私に座るように促してから、私の手首を軽く引っ張ると、松下くんに例のアレを見せた。
「……」
「これ、松下くんがしたんでしょ?」
「……」
「答えてよ。松下くん、祐実に手を出さないって言うのを条件に祐実んちにお世話になってるんだよね?なのにこんな…」
「蚊にでも刺されたんじゃない?なに?もしかしてキスマークとでも言いたいの?」
松下くんは平然とした顔でそう言った。
え…?
だって…あの味わったことない感覚…。
「そうでしょ?だって松下くん、夜中に祐実の部屋に現れて…」
あいちゃんが必死に松下くんを問いただそうとする。
「なんだその話。祐実、夢でも見たんじゃねー?」
はぁぁぁ?!
確かにあれは現実だったし!!!
って言うか痒くないし!!!
「なんでそんな嘘言うの…」
「……」