無気力王子とじれ甘同居。
「ねぇ、祐実。こっち向いて」
甘えた声でそういえば…。
君が恥ずかしそうにしながらもちゃんと俺を見るのを知っているから。
俺は、祐実の頬に触れていた手を顎のラインをなぞるように下に流しながら、親指を彼女の下唇に持っていく。
ふっくらした彼女の唇は、俺をもっと高ぶらせて。
「俺、祐実のおかげで寝られるようになったんだよ?」
「……っ、えっと」
戸惑ってる君が可愛くて。
夜風が吹くと、祐実の細くてふわふわな髪が揺れてシャンプーの香りが俺の鼻をかすめる。
そして…。
「俺さ………
祐実が好きだ」
彼女の目をまっすぐ見て、そう言った。