無気力王子とじれ甘同居。









「…松下くんは…なんで私が好きなの?」


部屋に帰ってきて、そばで横になってる松下くんにそう聞く。


いつから好きなのか、
私のどこが好きなのか、



「…なんでって…分かんないよ。強いて言うなら祐実だから、じゃない?」


「へ?!テキトー!」


「テキトーじゃないよ。ご飯美味しいし、俺のために一生懸命勉強教えてくれたし、反応が面白いとか、そりゃ色々あるけど、でもそれは祐実だから良いって思えるわけで」


…どストレートすぎる告白に、聞いておきながら私が照れてしまう。


いい意味でも悪い意味でも松下くんは素直だ。



─────ギュッ


松下くんが、腕と足を使って、私を抱きしめる。



「…聞こえる?俺の心臓の音」


「へっ」


私は、松下くんの胸元に耳を置いてから、彼の心臓の音を聞く。



っ?!


トクントクントクントクン。



早くて大きな音。


松下くんも…こんなにドキドキしてるんだ。



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