無気力王子とじれ甘同居。


…いいなぁ。


あいちゃんと渉くんを見て素直にそう思う。


まず私は好きな人から作らなきゃ。


「な〜松下〜」


ニヤついた声が松下くんを呼んだので思わずそこに目が向けられる。



机に突っ伏して寝てる彼は名前を呼ばれてもピクリとも動かない。


そんな彼をみて、私の頭の中はまた朝の出来事が何度も再生され、そのたんびに胸がドキドキとする。


あぁ、いかんいかん。

ドキドキなんて…。

松下くんがいうように、私はああいうことされる免疫がこれっぽっちもないんだから。



たとえ寝ぼけていたとはいえ、あんな風によく知らない人のこと抱きしめるなんて…。


松下くん、あなた変わり者すぎるよ。

直ちに直した方がいい。



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