空に煌めく星よりも



そんなくだらないことをぐるぐると考えては行き止まりにぶつかっているうちに、ちらちらと星が流れ始めた。夜の10時。まだピークの時間ではないが、そろそろ始まったようだ。


初めて、流星を見た。彼女を待たすに始まってしまったが、きっとそろそろ戻ってくるはずだ。


彼女はなんて声を上げるだろう?

きれい、とか、すごーいとか、そんなありふれた感想しか出てこないとしても、彼女の口から零れる言葉はぜんぶ・・・。

ひとつ、ふたつ。星がこぼれるたびに、ばからしいと思いながらも祈ってしまった。



どうか、彼女が、この俺と同じ思いでいてくれますように・・・。



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