跳んで気になる恋の虫
おまけ虫
ーーおまけ虫ーー
※※※夏のある日の2人の会話※※※
「ねえ、お祭りのとき、ほんとにミカンの香りで、私がピンチだって分かったの?」
「う、それはですね……」
「正直に言いなさい」
「う……はい。毎日、神社にセミの羽化を見にきていたんです。祭りのときもセミの羽化を見ていたら、飛島さんが現れて……なんて声をかけたらいいのかわからず戸惑っていたところに、あのカレシが来て」
「なーーんだ偶然か」
「……飛島さんに気に入られたくて、カッコつけてしまいました。こんなこと初めてです」
「もう、充分気に入ってるのに、もっと私に気に入られたいの?」
「え?」
「セミの羽化、今度は一緒に見にいこうね」
「……はい(〃ω〃)」
ーーおまけ虫endーー