君を、ずっと。【完】




「別に、哲平のせいじゃないよ」


振られることなんてわかっていたことだった。



あれは哲平から電話がかかってくる前日のこと。



―『お前さ、俺のこと好き?』―

『えー。なに急に』

―『好き?』―

『さあ、どうでしょう』


―『お前、結局誰でもいいんだもんな』―


最初はただの、冗談なんだって思った。

< 194 / 338 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop