君を、ずっと。【完】




「あ…あのっ」


「退院はいつ頃?」


「明後日だって…たしか」


「じゃあ迎えに来るから、一緒に帰ろう。

それで一緒にお花見でもして帰ろう」



記憶のない私に、優しく笑いかけてくれる理人さん。

きっとこんな私といても辛いだけなのに


なんで―…


「記憶がなくてもさ、俺は美羽の味方だよ」


「へ…」



「ずっと傍にいる。ううん、いさせてほしい」


悲しそうな、その瞳。


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