君を、ずっと。【完】
「長澤」
「あ、北村―…」
よろよろとみんなの後ろを歩いていた私に、優しく声をかけてくれるのは北村だった。
「大丈夫?長澤、二次会参加するの?」
「んー…正直明日も仕事だから、帰りたいんだけど…」
そう言いながら目線を少し後ろを歩いているすみれにうつす。
すると北村も、それを察したようで
「あれは朝までパターン?」
「どうだろ。すみれそういう子じゃないんだけど」
すみれも私も女の子だから、そう言った話はするしお互いに聞いたこともある。
お互いはじめて…なわけじゃないし別にどうってこともないんだけど
すみれは私みたいに軽い女じゃない。
それがたとえ、ずっと好きだった片思いの相手だとしても。