君を、ずっと。【完】
今まで飲んだことのないくらい、お酒を飲んでしまってこの身体を支えているのも正直きついくらいだ。
だけど自分で決めて飲んだんだから誰にも迷惑をかけられない。
だから
「じゃあまたね」
北村に手を振って、みんなに、真紀に、神山にバレないように列を外れる。
みんなとは別方向に歩き始めたその時、腕を掴まれ足が止まる。
「え…」
私の腕を掴んだのは、さっきまで横にいた北村で
「どうしたの?北村」
流石にこれ以上ここにいたらあのバカ元気な真紀に見つかっちゃうから早く駅へ行きたいんだけど…
でも北村はこの手を離してくれそうにない。
「送ってくよ」
顔を上げた北村はいつもの優しそうなその笑顔でそう言った。