君を、ずっと。【完】



「えーっと…すみれは―…」

「あっ美羽!こっちこっち!」


やっぱりあの時間から支度をするのはちょっと難しくて

少し遅れてしまったけど、すみれの声がして振り返った。


「あ、え、っと?」

「えへへ」

振り返った瞬間、見えたのはすみれだけ…じゃなくて


「えーっと…なんだっけ、名前」

私は人の名前を覚えるのが、苦手だ。

特に自分と一回も関わったことのない人に対しては。


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