♥恋コイ♥  【完結】
「宝、エリ、直して」


私は手を伸ばして野獣のワイシャツの襟元を直す。

首の後ろのほうまで手をまわすと

野獣の顔が私の頬のすぐ横にきた。


ドキンっと心臓が飛び跳ねる
手が、震える・・


野獣がゆっくりと目を閉じ、そして
私をじっと見つめた。


『な・・何っ?』


「宝の匂い」


『うるさいっ』
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