僕等の青色リグレット


死のうとした、違う。

そんなことするわけない。

だけど、一瞬、いいかなって思ったのは事実。おばぁちゃんに会えるならそれもありかなって。私はただ謝りたくて、だけど、心の中で思っていても少しも伝わっている気がしなくて。

生きていることすら、申し訳ない気がしたの。

ごめんね、おばぁちゃん。



晴登くんと別れたあと、おばぁちゃんの家に戻った私は2階の部屋の畳の上に寝転んで、日記帳を開いた。何となく今日と同じ日にちのページを探す。

65年前の今日、おばぁちゃんはどこで何をしてどんな気持ちでいたのだろう。

そんな思いで日記を見ていた私は、あることに気が付いた。


【7月30日 神社で彼とアイスキャンディーを食べた】


ページを戻る。

【7月26日 彼に出会った】

【7月29日 再び、会った】


え? 待って、どういうこと?

スマホを取り出して、カレンダーを開けてみる。

今日が30日で、昨日が29日、その前の3日間は熱を出していて、26日に晴登くんと出会った。

ただの……偶然だよね?

でもただの偶然で日にちまできっちり合うことなんてある?

まさか、まさかだけど。

65年前のこの日記と現在(いま)が、リンクしている――――。





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