僕等の青色リグレット


私がおばぁちゃんにもう1度会いたいと思う理由に、約束を破ってごめんなさいと謝りたいのと、後悔してることを伝えたいという気持ちがある。

でも、それは誰にも話したことがないし、その素振りすら見せないようにしていたはずだ。なのに、どうして晴登くんは……。


「俺、子供の頃に霊感があったと言ったやろ。今はその力も薄れてきているけど、オーラだけは見えるんや」

「オーラ?」

「嬉しいオーラ、幸せのオーラ、悲しいオーラ、怒りや不安、後悔、様々な感情が色分けして見える。例えば、三笠夫婦にはお互いがお互いを思い合うオーラが見えるし、この猫は純粋そのもの子供のオーラやな」

「へ、へぇ……」

「芙海には、後悔のオーラが見える」


まぁ、信じられへんやろうけどって晴登くんが眉尻を下げる。

そりゃにわかに信じがたい話ではあるけど、でも実際に晴登くんは私が海で一瞬だけでも死のうとしたことを言い当てた。

あの時は、何言ってるのって誤魔化したけど……。


「なぁ、芙海。死者に会える伝説がもし本当だったとして、その条件が過酷なものだったとしても芙海はハナさんに会いたいと思うか」


晴登くんの瞳がこちらを向いている。

その瞳はあまりにまっすぐ真剣で、彼の言っていることは嘘じゃない。信じるに足る強さだと思った。



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